おおにしせんせい
あまり数多く読んでいるわけではないけれど、なぜか「長谷川ワールド」と呼びたくなるような作品だ。
舞台は、おそらく昭和期の小学校。
新しく担任になった「おおにしせんせい」は、出会いの一日いっぱい使って、図画を描かせる。
自分が勤めた始めた頃は、このあたりでも写生で半日使ったりすることが普通にあったことを思い出し懐かしくなる。
この先生は学校の中で「かきたいところ」を描かせるのだが、五年生を相手に出した指示は見事であり、教育の本質を示している。
今は現場ではほとんど叶わない指導だろうけれど、きっとその時間は宝物のように、子どもに残るはずである。
これも読み聞かせたい話になった。関西弁なので練習に時間がかかるか。
【小学校中学年・高学年向き。五十代、六十代も読めば懐かしい気持ちになるだろう】